60年にわたる赤外線イノベーション:Rickard Lindvallのインタビュー

Flirの副社長であるRickard Lindvallが、60年にわたる赤外線技術の進歩を振り返り、新しいiXXシリーズによって、専門家グレードのサーモグラフィをすべての人が利用できるようになった理由を説明します。

熱を可視化することで、ラインが止まったり、ブレーカーが落ちたり、人命が危険に曝されたりするリスクを低減できます。。Flirは60年にわたり、熱を目に見えるようにする、測定可能にする、いざという時に役立つものにするという同じ方法で、この問題への回答を示してきました。1960年代のバン搭載型スキャナから、現場で検査を完遂できるハンドヘルドまで、Flirは着実に進化してきています。必要な装備は少なくなり、明確性が高まるとともに、より迅速に措置を行えるようになっています。

「エンジニアには、信頼性の高い答えがただちに必要です」と、Rickard Lindvallは言います。「信頼できる画質と、結果を遅滞なく意思決定に結びつけるワークフローが、私たちの目指すべき方向性です。」

初期のスキャナから日常的なツールへ

赤外線が研究室から産業へと進出したのは、1960年代半ば、AGA(現在はFlirの一部門)が予測型メンテナンス用のカメラを開発した時でした。初期導入の先駆けになったのは、公益企業でした。バンに搭載したカメラを使って変電所をスキャンし、高温化した接続部を発見して、障害を未然に防ぎました。冷却型中波長アレイ(最初は液体窒素システム、次に攪拌冷却の焦点面アレイ[FPA])の採用により、感度とスピードが向上しました。 

日常業務における飛躍的な変化は、1997年に起こりました。液体窒素やペルチェ素子といった冷媒を必要としないを小型化し・稼働時間が長くなった、非冷却型長波長マイクロボロメーターの登場です。ポータブルサーモグラフィカメラ単体で 測定が標準になり、MSX®(スーパーファインコントラスト)によって鮮明なエッジのある画像となり、レポートには明確なラベルとコンポーネントが含まれるようになりました。その後、Wi-Fiとカメラツークラウドの時代になり、カメラデータがメモリーカードやケーブルを使わずに移動するようになりました。鮮明な画像・測定作業・データの移動・レポート作成がスムーズに対応可能とな

意思決定が迅速に行えるようになりました。

お客様の話によると

工場でも、公益企業でも、データセンターでも、時間を費やしていた部分は検査ではなく、レポート作成でした。ひととおり検査が終わると、ポケットはSDカードで満杯ですが、ファイル名はアセットと一致しておらず、Solid Captureには負荷や環境/周囲についてのメモが含まれておらず、ノートに書き込んでおいたコンテキストがレポートに反映されることはありませんでした。これでは意思決定をすぐには行えません。許可証は期限切れになるばかりです。リスクはしぶとく居座っています。

このボトルネックから、Flirの最新カメラは生み出されました。Flirを特徴づける物理機能と光学機能はそのままに、キャプチャに付随する各ステップ(コンテキスト、同期、構造)を再設計することで、技術者が確固たる裏付けのある完成済みのレポートを手に、現場を立ち去ることができるようになっています。 

iXXの紹介:馴染みがあるサーモグラフィ

Flir iXXシリーズは、スマートフォンのように動作します。若手の技術者は、組み込みのベストプラクティスに従って作業することができます。定例的なステップが処理されるので、経験豊富なサーモグラファーはさらに速く作業できます。iXXが提供するサーモグラフィは、あらゆるレベルの作業者が利用可能です。

「すべてのシフトに熟練したサーモグラファーがいるわけではありません」と、Lindvallは言います。「なので、私たちはその手法をワークフローに組み込みました。最初の画像から、プランナーが必要とするコンテキストを備えた、適切な画像でなければなりません。

実際の導入事例:Blackmon Power

シャーロットに本社を置くBlackmon Powerは、第三者電気試験、アークフラッシュ調査、試運転を取扱業務としています。同社ではFlir i65(iXXシリーズ)とCondoitの電気データアプリとの組み合わせにより、優れた成果を上げています。

以前:大規模な検査の場合、施設を訪問した後、8~12時間かけてレポートを作成。
現在:顧客に提出する準備が整ったレポートを、5分以内に作成。

大手顧客であるT5 Data Centers社のKings Mountainデータセンターキャンバスで、技術者がスイッチギアと物流アセットをスキャンしました。キャプチャごとに要した時間は15~20秒でした。疑わしい箇所についてはFlirマルチメーターでチェックしました。作業の過程で画像とメモが同期化されました。このレポートは同日中にレビューを終え、リリースされました。カードを引っ張り出すこともなく、手作業で名前を変更することもなく、スプレッドシートの作り直しも行っていません。

メリットは、スピードだけではありませんでした。T5では現場全体の履歴を踏まえたうえで、自信を持ってメンテナンス時期を計画できるようになりました。ガイド付きの現場作業によって、見落としや再度の出張とは無縁になりました。標準テンプレートによって、同じ調査を別の人が実施しても、確固たる裏付けのある結果が一貫して得られます。 

「Flir i65とCondoitアプリを当社の新しいワークフロープラットフォームとして使用するようになったのは、画期的な出来事でした」と、Blackmon Powerのプロジェクトマネージャー、Tyler Grantは言います。「私は10〜15年この仕事をしてきましたが、これほど簡単だったことは今までありません。特筆すべきは、このプラットフォームによってレポート作成がオフィスから現場に移ったことです。現場でデータと画像を収集すると、5分以内にレポートを生成できます。その後、クラウドに同期すれば、オフィスの自分の場所からレポートを実行し、すぐに顧客へ送信できます。」

具体的にどう変わるか

電気:ブレーカーラグが加熱しています。キャプチャを見ると、ラベルとコンポーネント(MSX)が明確に示され、負荷と環境/周囲データが自動的に添付されています。現場を立ち去る頃には、プランナーが部品とセーフウィンドウを承認できる十分な情報が揃っています。
機械:この2週間で、ベアリングに温度上昇の傾向が見られます。ポータルのグラフには、画像とメモで上昇が示されています。「watch(監視)」から「replace(交換)」に移動し、ラインの停止を未然に防ぎます。
施設:屋根の貫通部周辺から熱が漏れています。カメラが可視/熱ペアをアセットレコードに結び付けています。「もっと鮮明な写真」を要求する人は、誰もいません。
つまり、何かを「見て」から「解決」するまでの時間が短くなり、計画と実績との間で想定外の事態が起こりにくくなることを示しています。

あなたのチーム向けに設計

ほとんどの現場作業は、経験レベルの異なる人々のチームで実施されています。学習途上の新人技術者と、多くの分野を熟知した少数の専門家がシフトを組みます。iXXのアプローチは、ベースラインを引き上げ、ばらつきを少なくします。馴染みのあるインターフェイス。ガイド付きのキャプチャ。現場を立ち去る頃には、レポートの準備が整っています。誰がカメラを持ったかではなく、ツールに組み込まれた手法に、結果が大きく依存します。

「赤外線が真価を発揮するのは、修理、監視、スケジュールといった簡単な質問への答えが即座に得られる場合です」と、Lindvallは言います。「私たちの目標は、その答えをエンジニアの手に今まで以上に早く届けることです。」

先を見据えて — 派手さではなく実用性

サーモグラフィでは、1つのフレームに数百万の温度データポイントが含まれます。これをコンテキストと組み合わせると、意思決定を支援する強力なシグナルになります。Flirは、そのシグナルを作業時点で適切な形にすることに注力しています。チームにとって複雑性を増すことなく、リスクの優先度付け、重要なトレンドの把握、より早期の対応ができるようにするためです。目標は、計画と実績との間で想定外の事態を起こりにくくし、初回修正をより多く完了し、形式を整えるよりも検査に多くの時間を費やせるようにすることです。

「お客様は、機能を購入されるわけではありません。問題解決を買うのです」と、Lindvallは言います。「検査の後に何時間にも及ぶ管理作業が不要になれば、エンジニアが時間的に解放されます。それが最も価値ある機能です。」

60年間、変わらぬ目標

先駆的な放射測定、初期のハンドヘルド、画像の強化によるドキュメントの明確化、ケーブルなしでエビデンスを移動させるネットワーク接続型カメラの歴史に、Flirは誇りを持っています。その全体を貫くテーマは、実用性です。検出不可能なものを検出すること。予測不可能なものを予測すること。他の方法では見えないものを見て、それが何を意味するかを理解し、自信を持って行動できるようにすること。iXXを採用すれば、第1日目から多くのチームメンバーにそれができるようになります。

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