道路の安全を守る監視カメラの重要性とは?選び方や設置目的などを紹介

道路には、交通事故や犯罪などさまざまなリスクがあることから、防犯対策や事故検知の精度を高めるために、監視カメラ設置の必要性が再認識されています。監視カメラにはさまざまな種類があるため、効果を最大限発揮させるには、用途に適したカメラを設置することが重要です。


本記事では、目的に適した監視カメラの選び方を解説します。監視カメラを選ぶうえでの参考にしてみてください。

道路に監視カメラを設置する主な目的

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道路に監視カメラを設置する主な目的は、次の6つです。

・防犯対策

・事故検知

・交通データの収集

・トンネル火災の検知

・道路への侵入者検知

・線路や踏切への侵入者や侵入車両の検知

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このように、監視カメラ設置の目的は、防犯対策のほか、事故検知や火災検知などさまざまです。監視カメラというと、防犯対策のイメージが強いかもしれませんが、実は道路上にも数多く設置されています。

具体的には、交差点や信号機、高速道路やトンネル、鉄道踏切などに設置され、道路交通や鉄道分野の安全性と効率性の向上に大きく貢献しています。


道路に設置する監視カメラ選びで大切なポイント

道路に設置する監視カメラを選ぶうえで大切なポイントは、次の5つです。

・撮影範囲

・設置場所

・環境条件

・遠隔監視

・カスタマイズ性

詳しく見ていきましょう。

 

撮影範囲

撮影範囲が広いほど、より広いエリアをカバーできます。広いエリアをカバーするために複数台設置する場合、監視カメラの間隔を考慮して設置すれば問題ありませんが、その分コストがかかってしまう点には注意しましょう。

サーマルカメラのように離れた距離からでも物体を撮影できるカメラであれば、少ない台数で広い範囲をカバーできます。

設置場所

監視カメラには、屋外型や屋内型、車載型などのタイプがあり、設置場所によって選ぶべきカメラが異なります。

特に、屋外に設置するのであれば、雨風に耐えられる耐久性や防塵防水機能、日光の影響を軽減する逆光補正機能を備えている必要があります。暗所や光源のない場所を撮影する場合は、暗視補正機能の付いたカメラや、サーマルカメラがおすすめです。

環境条件

設置場所は意図的に変えられますが、環境や天候はどうすることもできません。

 道路に向けて、あるいは道路上に監視カメラを設置するのであれば、全天候対応型で、暗闇や視界不良下でもクリアに撮影できるカメラが適しています。

また、監視カメラには、侵入者の特定や危険検知などのほか、事件や事故時の証拠能力も求められます。暗所や視界の悪い環境下でも影響を受けず、安定した映像品質が保証されるカメラが望ましいでしょう。

 

遠隔監視

スマートフォンやパソコンと連動し、遠隔監視が可能な監視カメラであれば、現場にいなくても状況をリアルタイムでモニタリングできます。機種によっては、監視中に不審な動きを検知して警報を送ることや、特定箇所をより詳しく確認するためにカメラの位置調整やズームなどが可能であり、犯罪やトラブルを未然に防げます。

 

カスタマイズ性 

監視カメラの導入および運用を円滑に行うためには、既存インフラに簡単に統合できるようなカスタマイズ性が大切です。

ハードウェアやソフトウェアを追加する必要なく、既存のネットワークやシステムに統合できる監視カメラであれば、設置や取り付け・取り外しを簡単に行えるほか、大幅なコスト削減にもつながります。

逆に、カスタマイズ性に劣る監視カメラを導入すると、既存インフラごと置き換える必要があるため、余計なコストと手間がかかってしまうでしょう。


可視カメラとサーマルカメラの違い

 

道路に設置する監視カメラは大別すると、可視カメラとサーマルカメラの2種類があります。

ここでは、可視カメラとサーマルカメラの違いを解説します。

 

可視カメラとは

可視カメラとは、目で見える光を捉えて画像化・映像化するカメラです。「可視光カメラ」とも呼ばれます。

人の目で見える光の波長=可視光線を捉えるため、光のない暗闇、濃霧や煙など視界が悪い環境下における撮影では、十分な力を発揮できません。つまり、可視カメラを監視カメラとして設置する場合、照明や補助光などの光源がある、視界が良好である、などの条件を満たしてはじめてクリアな映像を記録できます。

 

サーマルカメラとは

サーマルカメラとは、赤外線を利用することで暗闇でも物体の様子を撮影できるカメラです。

 可視カメラは光源が必要ですが、サーマルカメラは赤外線を捉えて映像化するため、光源は必要ありません。完全な暗闇でも撮影でき、昼夜問わずクリアに画像・映像を得られる点が魅力のひとつです。


サーマルカメラの仕組み

そもそも赤外線とは、人の目では見ることができない領域の波長(光)です。赤外線は、波長の大きさによって「近赤外線(約0.78〜2.5μm)」「中赤外線(約2.5〜4μm)」「遠赤外線(約4〜1,000μm)」の3つに分類されます。これらのうち、一般的には15µm程度までの波長域を捉えられるカメラをサーマルカメラと呼びます。 

絶対零度以上のすべての物体は、温度に応じた赤外線の光を自然と放射しており、サーマルカメラはその赤外線(光)の強弱を捉え、熱分布イメージとして表しています。

また、サーマルカメラは人の目よりも感度が高く、搭載されているセンサー素子により物体が放射する赤外線を捉えるため、暗闇のなかでも撮影対象の鮮明な映像化が可能です。

サーマルカメラの仕組みついてより詳しくはこちら

 


道路に設置する監視カメラにはサーマルカメラがおすすめの理由・メリット

ここからは、サーマルカメラが監視カメラに適している理由・メリットを6つ紹介します。

太陽の逆光が映り込まない

通常の可視カメラでは、逆光が撮影対象に被さってしまい、正しい検知ができないことがあります。サーマルカメラは、物体から発される放射熱(赤外線)のみを取得するため、逆光が映り込まず、撮影対象を正しく検知できます。

 

ヘッドライトが映り込まない

通常の可視カメラでは、車両のヘッドライトを捉えてしまうため、特に夜間は撮影対象の検知が困難です。また、ハレーションを起こす原因にもなります。サーマルカメラは、ヘッドライトの照射光が映り込まないため、撮影対象をよりクリアに捉えられます。

 

夜間の長距離監視ができる

夜間の撮影時、可視カメラは車両のヘッドライトの照射光が乱反射を起こし、期待していた映像や画像が得られないことが多くあります。

一方、サーマルカメラではヘッドライトの照射光が映り込まず、数キロ離れた場所を走行する車から放射される赤外線をしっかりと捉えます。そのため、夜間であっても、接近する車両を長距離にわたって検知可能です。

また、路側帯に駐車中の車両が照射光を発していなくても、車両があることを確認できます。

 

影に隠れた対象物も撮影できる

可視カメラの映像・画像では、影に隠れた対象物をうまく撮影できません。

サーマルカメラは、物体から放射される熱(赤外線)を捉えるため、影の中にある対象物も簡単に確認できます。もちろん、照明が一切ない暗闇でも対象物の確認が可能です。

 

広範囲にわたり温度測定できる

可視カメラは、物体から放射される光を捉え、画像・映像として記録しているため、温度測定や火災の検知はできません。

サーマルカメラは、撮影範囲内であれば、どのような物体の放射熱(赤外線)も捉えられます。広範囲にわたる温度測定が可能であり、わずかな火災も初期段階で検知できます。

 

濃霧や煙などの環境に左右されない

可視カメラは、濃霧や煙などが発生した視界の悪い環境下では、あまりクリアな映像・画像を記録できません。

 

サーマルカメラは、物体から放射される熱(赤外線)を捉えて画像・映像化するため、濃霧や煙などの環境下でもクリアな記録が残せます。

たとえば、トンネル内で火災が発生した場合でも、煙に影響されずに生存者の位置を把握でき、早期の救助や発見に役立ちます。

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時間連続で高精度な検知ができる

サーマルカメラは、物体から放射される熱を捉えるカメラです。光のない暗闇や影、濃霧や煙などで視界の悪い環境下でもクリアな映像・画像を記録でき、逆光やヘッドライドなどによる影響も受けません。

さまざまな天候や環境による影響を受けずに映像・画像化できるため、24時間365日連続で高精度な検知・記録が可能です。

 


まとめ

道路の安全を守るうえで、監視カメラは欠かせないツールです。

防犯対策のみならず、交通データの収集、事故検知や火災検知などに役立ち、事故や事件などが起こった際には証拠や追跡調査としても活用されます。そのため、監視カメラを設置するのであれば、暗所や悪天候など視界の悪い環境下であっても、広い範囲をクリアに撮影できるカメラを選ぶことが重要です。

一般的な可視カメラは、カラーで記録できますが、映像は光源や環境条件に左右されるため設置する場所には注意しなければなりません。

「24時間365日連続で、環境条件に左右されずクリアな映像を残したい」「高い検知精度で事故やトラブルのリスクを低減し、安全性を向上したい」という方は、サーマルカメラの導入をご検討ください。

FLIRは、世界各国に拠点を置く、サーマルカメラ・サーモグラフィのグローバルリーディングカンパニーです。 交通監視カメラを含むサーマルカメラや、サーモグラフィなどに関するお困りごとがあれば、お気軽にFLIRまでお問い合わせください。

 

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