より低温に、よりスマートに:Flirを活用してデータセンターにおけるエネルギー浪費を削減

3つのテクノロジー。1つの盲点。1つのソリューション。

データセンター業界は、可視性の問題を抱えています。可視性と言っても、取締役会でのプレゼンテーションやサステナビリティ委員会の議題に上がるような可視性ではなく、物理的な意味での可視性です。適切な機器を携えてその場所を歩いてみる人が誰もいなかったために、圧縮空気の漏れが、8ヵ月間も気づかれないまま放置されるようなケースです。施設のサステナビリティレポートでは再生可能エネルギーへの取り組みが得意げに語られているにもかかわらず、チラーのシール材が人知れず破損し、メタンの4,000倍の地球温暖化係数を持つ冷媒が、ビジネスパーク上空の大気に放出されているようなケースです。2年前からケーブルフロアに隙間ができていたにもかかわらず、それを発見できるほど詳しくチェックした人が誰もいなかったために、冷却システムが30%も必要以上に稼働しているようなケースです。

一般的なデータセンターの総エネルギー消費量の最大40~50%が、冷却だけで占められています。AI、クラウド、ハイパフォーマンスコンピューティングのワークロードに対応するために施設が拡張されても、この割合が低下することはありません。しかし、浪費されているエネルギーの量なら、大幅に、しかも測定可能な形で削減し、その成果が記録されるようにすることが可能です。

大部分のデータセンターには、すでに十分な計測機能が備わっています。温度センサー、電力計、環境監視システム、ビル管理プラットフォームなど、最新のオペレーションセンターに送られてくるデータは相当な量です。これほど多くの計測機器があるにもかかわらず、施設内で一貫して検知されずに放置されているエネルギーと環境資源の損失があります。これらは、以下の3つのカテゴリーに分類されます。

第一は、熱的非効率性です。これにはホットスポット、過冷却ゾーン、コンテインメントの隙間、性能不足の冷却ユニットなどが含まれます。標準的な温度センサーは、面ではなく点での測定を行うため、こうした箇所を特定することができません。センサーは、設置された場所の温度を知らせるだけです。Flirのサーモグラフィカメラは、視野に含まれる対象物すべての温度を同時にリアルタイムで測定し、ポイントセンサーでは捉えることのできない、気流の不均衡、シール材の劣化、冷却の不整合などが見えるようにします。

第二は、音響損失です。圧縮空気の漏れ、機械的摩耗、圧力の非効率性が該当します。これらは熱シグネチャーを発生させず、従来のアラームをトリガーするわけでもありませんが、エネルギーを消費し、コンポーネントの劣化を加速させ、時間の経過とともに悪化して、運用コストと環境コストに有意に影響します。Flirの音響カメラは、こうした問題によって生じる超音波の音を可視化します。これにより、従来の検出方法では何時間もかかるような広範囲のスキャンでも、問題箇所を即座に特定することができます。

第三は、ガス漏出です。これは環境への影響という点で、最も重大です。チラーシステムからの冷媒の漏れ、発電機からの天然ガスの漏れは、従来のどんな監視テクノロジーでも全く検知できません。Flirの光学ガスイメージングカメラは、これらの漏出が誰にも気づかれないために、コンプライアンス違反やコストの問題、あるいは施設レポートのどこにも記載されない環境債務となってしまう前に、カメラのディスプレイ上で鮮明なリアルタイムのガス噴流として可視化できる、唯一のテクノロジーです。

以上の3つの空隙に無駄が潜んでいます。Flirの3つのイメージング技術は、これらの空隙を埋めるよう、精密に設計されています。

光学ガス画像 目に見えないものを見る

屋上に設置されたチラーシステムでは、冷媒ガスが配管内を循環していますが、その配管は長年にわたり、 何千回もの熱サイクルによる膨張と収縮を繰り返しています。金属の疲労。シールの劣化。接続部の緩み。これらが最終的に破損すると、漏出したガス(自然界には存在しない人工化合物)が直ちに気候へ影響を及ぼします。そのガスの地球温暖化係数は、メタンの約4,000倍です。

これと並行する課題として、発電機を主電源として運用するケースがあります。電力需要の高い市場では、送電網への接続が完了するまでに数年を要するケースが増えており、こうした状況が一般化しています。EPA(米国環境保護庁)の要件に基づき、天然ガス発電機を一定の閾値以上で運用する場合は、一定の間隔でOGI検査を実施することが義務づけられています。この種の資産は、他のどんなテクノロジーでも効果的に監視することはできません。ガス漏れは無色・無臭であり、人間の目でも、従来のセンサー式検知システムでも、全く見えないからです。

FlirのOGIカメラは、他のどんな検出方法を使っても何も記録されないような条件下で、冷媒と天然ガスの両方の漏れを、安全な作業距離から、カメラのディスプレイにはっきりとしたプルームとして即座に映し出します。従来の化学探知機では数時間を要していたチラー群や発電機ヤード全体の点検が、わずか数分で完了します。見落としがないという自信は格段に大きく、漏れ箇所があっても、その正確な位置を即座に特定して修理を行うことが可能です。

米国のAIM法では、一定の規模を超えるチラーシステムに対して年1回のOGI検査が義務付けられています。ほとんどのデータセンターが、この基準を大幅に上回っています。しかし、報告上の環境パフォーマンスと実際のパフォーマンスとの乖離を真剣に考える事業者にとって、コンプライアンスはあくまで最低限の基準であり、到達すべき上限ではありません。チラー設備にカメラを常設し、継続的に監視を行う固定式OGI監視プログラムを導入すれば、現在行われている定期点検を、継続的な環境インテリジェンスプログラムに転換することができます。たとえばシール材が夜間に機能不全を起こし始めた場合、次回の年次検査ではなく、その夜のうちに検知されます。冷媒が節約されます。炭素排出量への影響が回避されます。そして、サステナビリティレポートがついに全体像を反映したものになります。

光学ガスイメージングによって明らかになる一般的な問題としては、以下のようなものがあります。

  • チラーシステム、配管、継手から漏出する冷媒。他のどんな検知方法でも発見できず、その地球温暖化係数はメタンの約4,000倍です。
  • 発電機および関連配管からの天然ガスの漏出。所定の規制基準に基づき、EPAの検査要件が適用されます。
  • 冷却インフラ内のコンプレッサーやバルブからの漏出。これらはシステム効率の低下とエネルギー消費量の増大を招き、従来のアラームが作動することはありません。
  • 経年劣化や熱負荷を受けている配管接合部からの冷媒の漏出。繰り返される加熱・冷却サイクルにより、金属疲労やシール材の劣化が生じています。
  • 冷却塔、熱交換器、および付帯する冷却設備から発生する漏洩排出。これは標準的な点検プログラムの対象外ですが、報告されないとはいえ、施設の実際の環境負荷の一因となっています。

サーモグラフィカメラ:エネルギーの行方を視覚化

サーモグラフィカメラは​​、施設内における熱の移動状況(あるいは、熱が適切に移動していない状況)を、正確かつ視覚的なマップとして事業者に提示します。これによって一貫して明らかになる非効率性は、構造的かつ普遍的なものであり、是正することが可能です。

通気口の閉塞や気流の偏りによって高密度ラック内にホットスポットが生じると、機器は必要以上に高温で動作することになります。これに対処するために、冷却システムは負荷を上げざるを得ません。特定の箇所へ気流を適切に調整するだけで解消できる問題のために、余分なエネルギーが消費されます。本来であれば冷気は不要なはずの空間に、冷気が過剰に供給される過冷却ゾーンは、運用上の価値を生まないまま、エネルギーコストを増大させます。ケーブル開口部、二重床の切り欠き、ドア枠の周囲にある隙間から、冷気と暖気が自由に混ざり合っている場合、ホットアイルとコールドアイルの分離が損なわれ、冷却システム同士が互いの働きを打ち消し合うような状態に陥ります。CRACおよびCRAHユニットが最適なパラメータの範囲外で稼働すると、適切に設定された同等のユニットよりもエネルギーを多く消費します。この状況は、静かに、一貫して、完全に回避可能な形で起こります。

こうした問題はいずれも、標準的な監視では検知されません。アラートも発生しません。これらは着実に、ひっそりと、そして莫大なコストを伴いながら蓄積していきます。Flirのサーモグラフィカメラによって問題が発見されれば、その対処は一般に容易であり、即座に省エネ効果が得られます。冷却エネルギーの消費量が1キロワット時でも削減されれば、その分の電力を、発電、調達、あるいはオフセットする必要がなくなります。エネルギー消費について、投資家、規制当局、一般市民から絶えず厳しい目が向けられているこの業界で、これは単なる業務効率の改善にとどまりません。サステナビリティ上の成果です。

 

サーモグラフィによって発見される一般的な効率性の問題としては、以下のようなものがあります。

  • 気流の偏りや通気口の閉塞に起因する、高密度ラック内のホットスポット
  • 過剰な冷却が不必要に行われている過冷却ゾーン
  • 不十分な封じ込めやインフラ設計の不備に起因する気流の不均衡
  • コンピュータ室用空調機(CRAC)/コンピュータ室エアハンドリング(CRAH)ユニットおよび熱交換器による冷却の非効率性
  • ケーブル開口部、ドア、またはコンテインメントの隙間からの熱漏洩

音響画像 センサーでは捉えられない音を聞き取る

熱は、全体の一部に過ぎません。もう一つは音です。具体的には、データセンターのインフラの効率が低下しているときに発せられる音であり、人間の耳では検知できない周波数の音です。

Flirの音響カメラは、加圧漏れや機械的異常によって生じる超音波音場を可視化し、それを機器のライブ画像に重ね合わせることで、個々の問題の正確な位置を即座に特定します。以前はハンドヘルド型のプローブを使って、機器の周囲を慎重に歩き回り、漏れ出るガスのごくわずかな噴出音に耳を澄ませながら、時間をかけて丹念に走査する必要がありました。しかし今では、迅速な広範囲スキャンによって、わずか数秒で問題を特定することが可能です。

Flirの音響カメラを携えて機械室に入ったエンジニアは、​​どこかに何らかの不具合があるかも、といった漠然とした感覚を抱いたまま退室することはありません。漏れのある場所や、摩耗パターンが見られる部品のリストを手にしています。不具合が故障に至る前に、エネルギーの浪費が施設のカーボンフットプリントに恒久的に組み込まれる前に、実行可能かつ具体的で、是正可能な問題のリストです。

音響イメージングにより、チームは以下のような問題を迅速に特定し、定量化することができます。

  • 放置すれば大量のエネルギーを浪費するおそれのある、圧縮空気の漏れ
  • 効率性と環境コンプライアンスの両方に影響を及ぼす、冷却システムのガス漏れ
  • ファン、モーター、回転機器の機械的摩耗または摩擦
  • 冷却性能に悪影響を及ぼす、真空または圧力システムの非効率性

エネルギーも物質も、すべて何かを物語っている

データセンター業界は、野心的なサステナビリティ目標を掲げています。これらの目標を達成するには、再生可能エネルギー証書やPUEダッシュボード以上のものが求められます。ホットスポットを捉え、漏出音を聞き取り、目に見えないガスを可視化する能力が必要です。これらの能力が一体となって、ほとんどの施設がまだ自覚していない、本当の環境負荷を浮かび上がらせます。

Flirのサーモグラフィカメラ、音響カメラ、光学ガスイメージングは、まさにその可視性を提供します。テクノロジーはすでに利用可能です。これを導入すべき環境上の根拠は、かつてないほど強力です。ほとんどのデータセンターが掲げているサステナビリティ関連の物語と、データセンターの屋上や機械室に見られる実際の状況との間にある乖離を埋めることは、かつてないほど容易になっています。無駄が存在しているのはそこだからです。後は、その無駄を発見するだけです。

 

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