未来への備えが重要な理由:定量的光学ガスイメージング(QOGI)を活用したLDARからLDAQへの移行


本記事は、定量的OGI(QOGI)を漏れ検出・修理(LDAR)計画に追加することが、効率性と安全性の向上、コンプライアンスの強化、メタン監視プログラムの最適化に不可欠である理由を取り上げる連載記事の一部です。
漏れ検出・修理(LDAR)プログラムは、石油・ガス、石油化学、産業活動における排出管理の基盤として長年使用されてきました。何十年もの間、これらのプログラムは、漏れの特定と修理、および環境規制への準拠の実証に重点が置かれてきました。
しかし、業界は進化し続けています。現在の規制環境、ESGに対する期待、操業上の優先事項を背景に、単なる検出を超えた手法への移行が進んでいます。事業者は、漏れを発見するだけでなく、その状況を把握することも求められています。つまり、排出量を定量化し、経時的な傾向を追跡し、削減目標に向けた測定可能な進捗を示す必要があります。
この進化は、検出のみに重点を置くLDARプログラムから、排出量の検出と定量化の両方を統合するアプローチへの、より広範な移行を反映しています。
この移行の中心にあるのが定量的光学ガスイメージング(QOGI)です。これは、従来の光学ガスイメージング(OGI)に、検査時点で排出率を直接推定する機能を追加した技術です。
多くの事業者にとって、QOGIは単なる段階的な改善ではなく、排出監視プログラムを将来にわたって有効なものにするための実用的な一歩です。
従来のLDARワークフローは、次のような単純な質問に答えることを目的に設計されています。
漏れはあるのか、それはどこにあるのか。
光学ガスイメージング(OGI)は、オペレーターがガスの排出をリアルタイムで可視化できるようにすることで、このプロセスを変革しました。メタンなどの炭化水素の吸収特性に合わせて調整された赤外線カメラを使用することで、OGIは見えない漏れを、背景とのコントラストがある動くプルームとして可視化します。

これは、効率性と安全性の両方において大きな前進でした。ただし、OGIは従来、定性的な手法として使用されてきました。排出が発生している場所は示せますが、その規模や排出率は測定できません。QOGIでは、この機能が拡張されます。
校正モデルとプルーム解析を赤外線画像に適用することで、QOGIは視覚データを推定排出率に変換します。
LDAQへの移行は、複数の要因が重なり合うことで進んでいます。
最新のEPAメタン規制をはじめとする最近の規制の枠組みでは、正確な報告、透明性、説明責任がこれまで以上に重視されています。事業者は、排出源を特定するだけでなく、経時的な削減を実証することも求められています。
施設には、より多くの設備をより頻繁に監視することが求められています。これにより、収集、分析、報告しなければならないデータの量が増加します。
投資家やステークホルダーは、排出実績について、より詳細な情報開示を求めています。定量化によって、より有意義な報告とベンチマークが可能になります。
どの漏れが最も重要かを把握することで、リソースに優先順位を付け、不要な作業を減らすことができます。
新しい技術を導入する際の課題の1つは、担当者の再教育や既存プロセスの大幅な見直しが必要になることです。これは、安全性、コンプライアンス、操業の継続性が重要な業界で特に当てはまります。
OGIシステムのトレーニングを受けた技術者は、手順をほとんど変更することなくQOGIに移行できます。検査プロセスはほぼ同じです。
FlirでOGI事業開発ディレクターを務めるCraig O’Neilは、次のように述べています。
「QOGIは、既存のLDAR、MRV、レポート作成ワークフローにそのまま組み込める迅速かつ意思決定に利用可能な測定値を得られるため、単なる特定から一歩先へ進むことができます。」
従来のLDARプログラムは、多くの場合、断続的に実施されます。検査は所定の間隔で実施され、結果は個別のイベントとして記録されます。
QOGIは、より連続的なデータ主導型のアプローチを支援します。各検査に検出と定量化の両方が含まれるため、得られたデータを次の用途に活用できます。
これにより、LDARはコンプライアンス主導の活動から操業に関する知見を得るための情報源へと変わります。
すべての漏れが同じとは限りません。排出には小規模で断続的なものもあれば、大きな製品損失や安全上のリスクにつながるものもあります。従来のワークフローでは、どの漏れを優先すべきか判断するために、追加の測定手順が必要になることがよくあります。
QOGIは、このプロセスを加速します。初回検査中に排出率を推定することで、QOGIを使用すると次のことが可能になります。
今後LDAQを中心とする環境では、影響の大きい排出に迅速に対処する能力が、コンプライアンスと操業パフォーマンスの重要な要素となります。
将来の排出監視戦略が、単一のツールだけに依存する可能性は低いでしょう。代わりに、次のような複数の技術が組み合わされます。
QOGIは排出源レベルで動作するため、より広範な検出技術を補完する詳細で実用的なデータを提供します。衛星や固定センサーなどによって漏れが遠隔で特定された場合、QOGIを使用して現場で排出を確認し、定量化できます。 これにより、部品レベルでの検出と定量化がより効率的になるだけでなく、トップダウン技術とボトムアップ技術を組み合わせることで、LDAQにおける多層的な要件の一部にも対応できます。
将来への備えで最も重要な要素の1つは、混乱を最小限に抑えることです。
「事業者には、新しい技術を採用するために操業を停止したり、大規模なシステム変更を実施したりする余裕はありません。どのようなソリューションも、即座に価値をもたらしながら、既存のワークフローにシームレスに統合できなければなりません」とO’Neillは述べています。
QOGIは、使い慣れた1つのワークフローで検出と定量化の両方を行えるよう設計されているため、この要件に適しています。この二重の機能によって、次のことを行わずに、定量化をLDARプログラムに組み込むことができます。
将来への備えとは、規制や技術の変化をすべて予測することではありません。それは、要件が進化しても有効性を維持できるツールとプロセスを採用することです。
QOGIは、次の方法でこの目標を支援します。
業界がLDAQへの移行を続ける中、1つのワークフローで検出、可視化、定量化を組み合わせる技術がますます重要になります。
このような状況において、QOGIは将来に向けた実用的で拡張可能な道筋となります。
LDARからLDAQへの移行は、すでに始まっています。導入の速度は地域や業界によって異なりますが、その方向性は明確です。排出監視は、よりデータ主導型かつ透明性の高いものとなり、操業上の意思決定にさらに統合されています。
QOGIは、既存の手法を置き換えるのではなく、拡張することによって、この移行を実現する上で重要な役割を果たします。
このシリーズの最終回の記事では、QOGIに関する専門知識が重要である理由と、独立研究および実際の検証によって、この技術の信頼性と成熟度がどのように実証されているかを探ります。
このテクノロジーの詳細については、QOGI関連ページをご覧ください。
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